《Gorilla Highlands Coffee オリジナル Sorrisoマグカップ 280ml 》
太めのがっちりした取っ手は指で押さえやすく、とても飲みやすいカップに仕上がりました。
厚い生地なので、お飲み物が短時間で冷めることもありません。
※淡いアイボリーの色味を出すため、柔らかい生地を使用しております。
食洗機をご使用の場合は、傷や黒ずみが発生する可能性がございます。
本体サイズ
口径:87×底径75×高さ90mm
容量:280ml
重量:330g
材質:陶器
製造国:日本
【マグカップを捜し求めて】
シアトル系と称されるコーヒーショップでは、ドリップコーヒーやアメリカーノに大振りのマグカップが使われている例が多い。形は鼓型で、カップの上下が開いている。そして頗る肉厚なのだ。カップの取っ手は太くて、大人の男の指がしっかり2本は入る。カップの重さをしっかり受け止められるだけの取っ手がついているのだ。カップの重さは300g以上であり、コーヒーをたっぷり入れたときの重さは600gにも達する。こうなるとコーヒーを飲むのも一仕事といった感じである。しかしこの形状、この肉厚でなければ使っていただけない。
日本でこうした厚手のマグカップを探して、陶器の分厚いカタログをめくっても、まず見つからない。まして鼓型の形状となると、探せる可能性も格段に低い。実際、探し始めてから1年近くも見つからなかった。陶器業界にはメーカー独自のカタログの他に、産地商が編纂している分厚いカタログが幾つもある。重いものでは1冊で2kgほどあり、いまどきはこんなカタログを持ち歩くことなどないが、産地の問屋さんたちはちゃんとカバンに何冊も入れて商談に来る。
話がやや逸れたが、その彼が是非にとアポを取って、わざわざ遠方から商談に来た。たぶん件のカタログが入っているだろう彼のカバンからでてきたのは、マグカップだった。開口一番、えらい苦労しました。なかなか見つからなくて。結局、本体は寿し茶碗、取っ手は別のカップからやっと探して付けました。形になるのは奇跡的とのこと。ご苦労様でした。
しかしこれがなかなか良いのだ。持ってみると手にも馴染む。取っ手は太くて指が2本入る。ハンドルの形状が良いのか、親指でカップを固定することが至極容易だ。カップは肉厚で、鼓型のゆったりしたカーブに色は明るいオフホワイト。陶器の色合いが明るいことは名入れするにもよくマッチする。名入りのマグカップは当然、店舗や自社のネットで販売もされる。
コーヒーが入っているときは熱くて持てないが、胴を掴むと昔のコカコーラのリターナル瓶のように手に吸い付くようだ。やや温めになったコーヒーを鷲し掴みで飲むなど、格好良いかもしれない。驚きは口に付けたときだ。唇にフィットしたのか、とにかく飲み易いのだ。これは上出来だと思う。「やったね!」と彼に思わず話して直ちに本生産を依頼した。どこまでも滑らかでスムーズな仕上がり。陶器のマグの価格なのでそんなに高いものではないが、美しいマグカップが誕生したことが嬉しい。待ちに待った国産のマグカップのスタートであった。依頼してから3週間めの製品完成と、これも極めつけのスピードで突進。是非手にとってこの感覚を試していただきたい。